合格体験記 栢野 健さん
栢野 健(東京)
AIBAの試験には3回めで合格しました。
受験勉強について記します。
【貿易英語】
赴任経験もあり英語は大丈夫だろうと思っており、1回目の試験では英語の点数が一番良かったのですが、2回目には一番悪く、愕然としました。エコノミストの記事がよく出るとのことでしたが、本誌は字が小さく読みづらいため、無料登録の上週3本の記事をダウンロード・プリントして電車の中で単語を調べつつ読みました。英英辞典を使っていたためか、英語説明による用語の選択は楽に思えました。
字が下手なため、英作文に一番苦労しました。最近ではワードがチェックしてくれるため、手書きの時にスペルが曖昧になりやすく、普段から手書きの英文の訓練をしておけばよかったと思います。
【 貿易実務 】
テキストは簡潔にまとまっていますが、つい細かい点を見落としてしまいがちでした。自分なりの理解の為にまずインコタームズ、CISGを読み通しました。特にインコタームズは引き渡しに関する義務-EXWでは積込義務無しや荷おろしの義務など混同しやすい部分を避けるため、全タームを表にまとめて電車の中で見直しました。輸入公表などはすべてダウンロードして、事前確認、通関時確認など違いを分かりやすく自分なりにまとめ直しました。海上保険などもABCそれぞれの填補範囲を表にまとめました。
【 外国為替 】
UCP600、銀行実務外国為替などの参考書を通読しました。保証銀行にあって買取銀行には無い義務などテキストにあった項目も再確認できました。また、和訳がわかりにくい場合は原文を読むことにより理解が深まった部分もありました。これがアジア向け輸出L/Cのフォーフェイトなど業務に非常に役立っています。
【 マーケティング 】
通商白書とジェトロ世界貿易投資報告をダウンロードし、全体にざっと目を通した上でテキストと見比べて重要そうなページを印刷してマーキングしました。概要は試験対策としては余り役に立ちませんでした。
貿易統計は財務省の統計も確認し、これにより貿易収支と貿易統計の違いも明確に理解できました。これを年度ごとに表にまとめて見直しました。
また、FTA・EPAなど協定に関しては、該当地域と参加国、合意、署名、批准などのレベルごとに分けた表に作りました。
マーケティングは一番点数が取りやすそうに思いましたが、2015年は新しい問題が多く、統計数字などと違って回答に迷うところが多くありました。試験対策としては一番時間が掛かる科目と思います。普段から新しいキーワードなど気になったものを調べて自分のものにする事が大切と感じました。
試験勉強で覚えた事柄が実務での理解を深め、役に立つ場面が多いため、これからも勉強を続ければと思います。